11/08(木)南極レース経験者からの情報

南極レースについて少し気になることがあったので、2010年の南極レースに出場した藤岡さんに電話しました。藤岡さんはこれまでにも南極の様子を話してくれたり、藤岡さんが南極で使ったチェーンスパイク、バラクラバ、サングラスをもらったりしています。藤岡さんありがとうございます!

※下記はあくまでも2010年の場合です。砂漠レースの場合少しずつルールが変わることが多いです。とはいえ限られた情報から最悪?を考えて準備しなければなりません。

(1)船から陸に移動するときに足が濡れる
船から陸に上陸するとき戻るときはレンタルの長靴に履き替えてゴムボートで移動します。上陸したらシューズに履き替えてレースをします。1日のレースが終わると足はぐちゃぐちゃに濡れていますが、その足で長靴に履き替えて船に戻ると長靴が濡れてしまいます。すると翌日の上陸時に濡れた長靴を履くためレースが始まるときから足が濡れた状態になってしまいます。長靴を履くときに靴下が濡れないようにする工夫が必要です。

(2)レース時間について
レースは最初のブリーフィングでは毎朝7時か8時から夕方まで10~12時間程度でおこなうと説明がありました。しかし毎日のように天候が崩れスタートが遅くなったり終了が早くなったりして、予定していた時間走れたのは1日だけでした。レースができなかった日もありました。しかしもしも期間中ずっと天候が安定していたりすると毎日がロングステージになる可能性もあります。これは上位選手の場合で制限時間をいっぱいに使って完歩を目指すランナーにとってはいつもの砂漠レースと同じです。毎日ロングになってもよい補給食を用意する必要がありそうです。

(3)走行距離ルールについて
南極レースは決められた距離を走って時間を競うのではなく。時間が決められていてその間に何キロ走れたかというレースです。2~10km程度の周回コースでおこなわれます。

【重要!】所定の時間が経過した後で到着したフィニッシュラインまでの距離がその日の成績になります。

制限時間の1分前でもラインを越えてしまえばもう1周走ることができます。10kmの周回の場合、ぎりぎり通過できたランナーとぎりぎり間に合わずフィニッシュしてしまったランナーは10kmの差がつくことになります。そのため上位を狙う場合はとにかく前について行く、もしくは周回にかかる時間を計算してぴったりの時間でゴールしないように、制限時間を過ぎた後もう1周できるように調整することが必要です。

(4)背負う荷物はジャケットと行動食くらい
走るときにはシュラフなどの大きなものはスタート地点の防水バッグに入れておく(悪天候時の緊急避難用として)。そのため背負う荷物は上着など走っている途中で使いそうなウェアと行動食くらいである。よって大きなザックは必要ない。

競技時間は確認しておいて本当によかった。毎日ロングステージはきついな。奇跡的な天候の安定に見舞われると(嬉しいことだが)上位の選手は6日間で400kmオーバーもあるのではないか。そうなると今までの砂漠に比べて楽だと考えていた南極レースが地獄のレースに変貌するかもしれない。

コメント

  1. 高繁勝彦 より:

    時間が決められていてその間に何キロ走れたかというレースです。2~10km程度の周回コースでおこなわれます…って楽しそうに聞こえるけど、目いっぱい走ったらかなり大変…。
    せめて天候が穏やかであって欲しいですね。

  2. 今村暁 より:

    走力のない僕にとっては毎日がサハラ、アタカマと同じです(^^;;

  3. 成宮真樹子 より:

    監督!お久しぶりです。興味深く拝見しましたぁ。①の足が濡れる件に関してですが、ビニール袋を履くというのはどうですか?私の地元は冬場は大雪?が降るので幼少の頃は登校時に母がビニール袋を足に履かせてくれて、長靴を履いていました。長靴の横から雪が入っても足は濡れずにすみました。
    監督の場合、走った後濡れた足を直接いれるのではなくビニール袋を履いてから、長靴を履くと良いと思います。そしたら次の日も長靴は濡れていないと言う事になりませんか?⇒なんか変な事言ってたらすみません。(ーー;)監督のことだから万全の対策をされている事と思いつつも、メールしちゃいました。お気をつけて!!\(^o^)/

  4. かなけん より:

    ご無沙汰しております、かなけん(金谷)でございます。
    いよいよ南極が迫ってまいりましたね、やはり足は濡れるんですね、濡れた足での氷点下の世界のRUNはキツイですね、なるべく濡らさないようにお気をつけください。
    直前に貴重なアドバイスを得られたことは収穫でしたね!
    南極でもご活躍を祈念いたします!

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