第22回サハラマラソン
2007/03/24(土)
サハラ砂漠1泊目(装備チェック)
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6時起床。プロトレックの温度計表示を見たら10.9℃だった、寒い。 7時半から朝食。 今日はまだレーススタートではなく装備チェックなどがおこなわれる。 日本チームは12時から装備チェックを受けてレースで使わない荷物を預けてしまうので 午前中のうちに装備の最後の選別をおこなえる。
レースで使う装備品のチェックをしているときにサングラスが見当たらないことに気がついた。 探しても見つからない。思い当たるのは1つだけ、昨日の夕食時にサングラスをテントの外に持ち出している。 レースでのサングラスは紫外線を防ぐだけでなく砂嵐から目を保護する役割もある重要装備である。 こんな重要なところで装備を紛失とは情けない。
井上くんがレース前日は大会側がショップを開きそこにサングラスも売っているはずというので 10時に井上くんと一緒にショップが開かれているテントへ行った。井上くんが「もし気に入ったサングラスがあれば、 ここでしか買えないので買おうかな」と言っているのでもし井上くんの気に入ったサングラスがあれば 少しお金を出すので、井上くんが日本から持ってきたサングラスを使わせてほしいとお願いする。 井上くんのサングラスは自分が用意していたサングラスと同じものなのだ。 井上くんが新しいサハラマラソン仕様のサングラスを購入したので、 井上くんが日本から持ってきたサングラスを借りれることになった。 今度はなくさないようにサングラスに紐をつけて首から下げられるようにした。
お昼にレースで使わない装備を預けて、ゼッケン、照明弾、ソルト(塩)タブレットを受け取る。 これでレースに使う以外の余分な荷物が一切なくなり若干の心細さを感じる。 ここで受け取ったソルトタブレットは最低でも水1リットルあたり1つ、時間のかかるランナーは 1リットルあたり 2つ飲むように指示される。自分は塩不足で行動不能になるのだけは避けたいので 20〜30分に1つくらいの勢いで飲むつもり。最後に健康診断書の提出と簡単な問診。 問診のときには英語のできる今西さんがついていてくれたので助かった。
午後は宍戸さん、佐藤くんと3人で近くに見えている岩山へ散歩。 キャンプ地を離れるときは必ず水を持って行く。ここでは水の残りが命の残りとなる。 スパッツのテストも兼ねて登りは砂の斜面をよじ登った。 砂を登るのはかなり大変だったがスパッツでしっかり砂を防げていることが確認でき安心した。 岩山の上からどこまでも続いている砂漠を眺めると「とうとうサハラに来てしまったんだなー」と感慨深い。 岩山に転がっている岩の断面には貝の化石が埋まっていて、ここは以前は海だったようだ。 近く?の集落からやってきたと思われる少年が、化石をきれいに磨いたものを売ろうとして 一生懸命話しかけてくるがレースに使わないものは大会運営側に預けてしまっているので買うという選択肢はなかった。
アメリカ人のスコットさんが日本のテント訪問。スコットさんは日本好きで日本語も話せる。 Nasebaというイベント会社を経営しているが、会社名のNasebaはスコットさんの好きな日本の言葉「成せば成る」から 付けられている。スコットさん曰く「Naseba、やろうと思えばできないことはない」。 すっかりみんなNasebaファンになってしまい、鵜瀬くんはスコットさんの会社のワッペンをもらって レース用のシャツに縫い付けていた。海外の人に日本の良さを教えてもらうこともあるんだなーと思った。
夕方からセレモニー(開会式)。会場に音楽が流れ全選手が輪になって集まりセレモニーの開始を待つ。 坂口くんがみんなの注目を集めようと日の丸を持ち踊りながら会場を一周し盛り上げていた。 続いて宍戸さんも仮面を付けて会場の中央付近に踊りながら出て行った。 彼らの活躍で「控えめな日本人」のイメージが完全に打ち砕かれたに違いない (レース中も坂口くんのゴールが遅いと海外の選手が「ダンシングボーイはまだか?」と日本のテントに訪ねてきたりした)。
セレモニーが始まる直前になってウェーブが始まった。みんなで歓声を上げながらウェーブが何周も回っていく。 そしてセレモニー開始。今回の参加者は32カ国から757人だそうだ。 照明弾の使い方も実演された。発射すると500mくらい打ちあがって 明るく光りながらゆっくり落ちてくる感じ(パラシュートがついている)。 レース中にこれを打ち上げると救助のヘリコプターがやってきてリタイアとなる。 セレモニーの後はおいしい夕食。夕食をもらう列に早く並ぶために調理用トレーラーに向かってダッシュ。 列の前の方に並ぶことができたが夕食開始の時間まで1時間以上あった!(笑) 並んでいる間に日没になり寒くなってきたので一度テントに戻って上着を持ってくる。 明日の朝から自分の装備のみで過ごすので最後の晩餐である。
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