PTL 2017

レース1日目

PTLの参加チームは119チームで約300名のためスタート地点の整列も緩い感じ。適当に後ろのほうに並ぶ。 大部分のチームは自分たちよりも力が上と思われるため急ぐ必要はまったくない。 スタートはDJのしゃべりと音楽で盛り上がったが、スタートのカウントダウンはあっさりしていて「あ、スタートしちゃった」という感じ。

街の中を少し走りトレイルへ入る。最初はゴンドラ下の急斜面についたつづら折りの登り。 シングルトラックで追い越しができないため自分でペースを作るというよりは前に着いて行くだけ。 もたもたすると後ろがつかえるので流れに乗って進む。3時間ほどで2日前に下見で登ったゴンドラの山頂に到着。シャモニーから標高差1500mアップ。前についていくペースが少し速かったようでポーリンがややばて気味。自分も給水が不足したのか少し胃がむかむかしていた。

水を多めに飲みながら進むが標高を上げても予想以上に暑く2リットル持ってきた水はどんどん減っていく。 山の上に池があるのを見つけて水はきれいに見えるが流れていないので飲用に汲むのをためらったが、ポーリンとたけぷーも水が少なくなっていて心配だったので汲んでいくことにする。飲んで大丈夫が少し心配だったので、ハイドレーションに注ぎ足さず未使用のボトルに予備の水として入れた。

しばらく進むとスキー場の山頂のような場所があり建物がいくつかあったためポーリンがトイレを探しに行く。ここまでのトレイルは森林限界を超えた稜線なので見晴らしがよく女性がトイレできるような場所がほとんどない。少し気持ち悪かったのでベンチに横になって少しでも休むようにする。

急斜面の手前で大会スタッフが参加者を止めていた。落石が起こりやすくグループにまとめて登るようにするらしい。 1つ前の集団が上まで登ったら、次の集団を急斜面に入れて登らせるという感じ。登っている途中に大きな石が落ちてきて下で待っている集団のほうに転がっていった。みんなで「Rock!!!」と叫び下の人は岩陰に逃げ込む。

稜線を超えてからはオフトレイルの下り。たけぷーのナビとGPSのチェックをしながら下っていく。地形はすべて見えているのにけっこう難しくふと気が付くとGPSのラインを外れて降りれないような急斜面(ガケ)の上に出てしまったり油断できない感じだった。

夕暮れ時、背後にモンブランが見えていて景色がきれいだった。今回のレース中で最も標高が高い部類になる標高3000mほどの山への登りに入る。日中ずっと暑く水分不足気味だったが気温が下がってきて一安心。しかし今度は急速に冷えてきて体力の消耗が心配。上着を着るか迷ったが登ると暑く、止まるとすぐ寒くなるという難しい状況。昼間と同じ服装(半袖、短パン)で進む。 真っ暗な中、鎖をつかんで通過する危険個所あり、そこで1人ずつ通過した先にスタッフが待機していて「チームメンバーと離れすぎ」と注意された。おそらく鎖一本登る分の時間しか離れていないけれど、それでも通過したら一塊で行動するようにということだと思う。なぜか標高3000m近くに羊の群れがいて寒かったり危険だったりするのに大丈夫なのかなと思った。

山を登り切り後は下ったらチェックポイント(skiroc)でようやく休めるか?と思ったが標高3000mからの下山なので「下るだけ」と言ってもかなり長く、不安定な岩場があったりそう簡単には到着させてくれなかった。この辺では最後尾集団だったと思うがたくさんのチームが前後にいたので流れに乗って進む感じになった。自分たちだけで方向を定めて行動するよりはずっと動きやすい。

1つめの大きいエイド(skiroc)では、食事をもらい暖かい室内で睡眠することができる。 食事は正直おいしくなかった。地域がらピザやパスタをお腹いっぱい食べれると思っていたが、ぱさぱさの米と冷たくなってしまった魚料理。もちろん行動食ばかり食べてきたのでありがたいことに変わりはないが。

ここで1時間ほど睡眠を取った。もし自分1人のレースだったら睡眠は3~4時間取り、日中はよい体調で早く進みたいところだが、チームのペースはそれほど上げられないため(その時一番遅い人に合わせることになる)睡眠はなるべく最低限にしなければいけないのがつらいところ。荷物整理をしていたらザックのサイドポケットから空っちのおしゃぶりが出てきて驚いた。れなっちがおしゃぶりがないと探していたが、空っちがザックに入れたようだ。