Sahara Race Namibia 2016

ステージ3, 42.0km, 6時間4分7秒, 22位(区間)/12位(合計)

3日目は5日目のロングステージに備えて疲労を抜く日にする。前日に少しがんばりすぎた感もあるため今日は順位を落としてもいいという考え。また今日と明日はコースが内陸なので非常に暑くなるらしい。確かに前日の最後のほうから明らかに気温が上がった感じもあるし、海沿いのときは朝は霧で曇っていたが今日は朝から日差しがある。

スタート直後はゆっくり進む。足場が砂混じりで少し沈むので足場が固くなるまではのんびり走ることにする。順位でいうとだいたい30位くらいにいたのではないか。周りを走っている顔ぶれが前日までと全然違うし他の日本人ランナーとも並走した。CP1の少し手前で地面が固くなり走りやすくなったので少し加速する。

CP1の先で前日まで女子1位だったレバノンの選手を抜いた。ちょっと調子悪そう。CP1からCP2は7kmということだったが思った以上に早く到着。ここまで18kmを2時間、CP1からCP2は7kmを45分ほどで走っている。暑くなってきたがまだ余裕はたっぷり。CP2を過ぎると登りが多くなり赤っぽく岩が多い砂漠を進む。調子はよいので登りも全て走る。少しずつ前の選手を抜かしていくが前日までに見かけていたおなじみのメンバーは見かけないのでまだ10位より後ろだと思う。疲労を抜きつつ10位くらいで終えられると理想的だ。

CP3が少し遠く感じペースが落ちてくる。かなり暑いので水をこまめに飲み塩分・ミネラルのカプセルを飲むがなんとなく足りてなさそう。体調はピンチだがこのあたりの景色はよかった。よく砂漠の景色を「別の惑星に来たよう」と言うが、まさにそんな感じ。失速気味にCP3に到着。CP3が見えてから思わず少し歩いてしまった。CP3で椅子に座り込むと気持ち悪さがこみ上げてきた。水を多めに飲みスプレーで全身に水をかけてもらっていると、まきちゃんがやってきた。CP3の手前で失速したとはいえ登りも全走りで前の選手を抜かしてきているのに、それを追い上げてくるとはちょっと驚き。序盤も全然姿は見なかったのでスロースタートだったはず。まきちゃんは素早く水を補給して出発。

気持ち悪かったが歩いてでも前に進まないと仕方がないので、まきちゃんの後を追って出発。ここまでサンバイザーをつけていたが暑さにやられているのでネックガードの付いている帽子に変更する。気持ち悪いのをこらえてジェルを食べたり水を飲んだりしながら歩く。走る気力はほとんど出ない。時々小走りに走るが次々と後ろから抜かされていく。序盤で調子が悪そうだったレバノンの女子選手も体調が戻ったのか走って抜かしていった。

CP3からCP4は12kmだが果てしなく長く感じる。とにかく完走できればいいんだと自分に言い聞かせて進み続ける。砂漠ではいつも2日目に調子を落とすのがいつものパターンだが今回は2日目をうまく走ったと思ったら3日目にやってしまった。1日目、2日目が涼しかったので急に気温が上がって水分をたくさん取るように切り替えられなかった感じ。フィニッシュをはっきり目視できるようになってから平らなところは走りきろうと走り始めたが走りきれずに歩いたり走ったりしてフィニッシュ。

毎日フィニッシュでスタッフが順位とタイムを書いている紙があるので、どのくらい順位を落としてしまったのか紙を見ようと思ったが、今日は紙が置かれてなくどうなったのかわからなかった。テントに戻り、隣のテントのまきちゃんに何時ごろフィニッシュしたか聞いたらCP3からCP4で40分ほど差を付けられていた。けっこうひどいことになっているな。

テントで寝ていてもよかったがテント内は風が通らず暑いし、体調も良くなくテントで休んでいる間に悪化する可能性があるのでメディカルの脇で倒れていようとメディカルテントに行く。スタッフとして参加している大森さんが来てくれてボトルにスポーツを作って置いていってくれた。スポーツドリンクは甘さが好きではないのでレースでは使っていないのだが大森さんが作ってくれたドリンクはおいしく感じた。休み休み500mlのボトル1本分飲んだらだいぶ気分も良くなったし、本当にメディカルが必要な人も増えてきたので、テントに戻って食事をする。

サイバーテントに行って応援メッセージをチェックしたらレバノンのアリから「Good job!」とメッセージが来ていた。今日は全然Good jobではなかったので明日から挽回したい。隣のPCにレバノンのカティア選手がいたので思わずアリのメッセージと交互に見てしまった。話かけようか迷ったが、雑談できるほどの英語力はなく・・・。

気分は良くなったとはいえ体内の水分はまだ不足気味だろうし、暑い砂漠になってきたので油断するとすぐに脱水になってしまうので、夜中も少しずつ水を飲んで明日に備える。いつも砂漠では一度体調を崩した後は上向きになるだけなので、できることをきちんとやれば明日からは逆襲するだけだ。手元に大森さんが作ってくれたドリンクが500ml残っているので明日のレースで有効活用しようと思う。(※自分の背負っていないものを提供されているのでルール違反に抵触しているような!)