プラネタリウム シナリオ集 No.1
星空CDコンサート2002

このシナリオは、2002年11月23日に大町エネルギー博物館でおこなわれた「フォーマルハウト企画展」で 上映したものです。「CDコンサート」というテーマで上映をおこない上映回によって2つの曲のパターンで 上映をおこないました。シナリオ中(♪Enya Version♪)と記述のあるものは、エンヤの「ペイント・ザ・スカイ」から、 (♪Togi Version♪)と記述のあるものは、東儀秀樹の「宇宙 未知への大紀行」(NHKスペシャルのサウンドトラック)を 使用しています。

【ご注意】営利目的(有料)の上映で勝手にCDなどを使用すると著作権に引っかかります!
 
【1】投影前準備
(1)室内灯をつける。
(2)電源のキーをONにし、主電源、音響電源を入れる。
(3)室温、湿度を確認し必要があれば空調を入れる。
(3)年周、日周を調節し、日時を合わせる。
(4)昼光を上げる。
(5)音量のテストをおこなう。

【2】客入れ
(1)お客さんが入ったら入り口のパネルを「投影中」にする。
(2)室内灯を消す。
(3)注意事項のアナウンス

本日は大町エネルギー博物館プラネタリウムへようこそおいでくださいました。これからみなさんを星空の世界へご案内するわけですが、投影にあたって何点かお願いしたいことがあります。

プラネタリウム室内では飲食、喫煙、写真撮影はご遠慮ください。
また、携帯電話の着信音も他のお客様のご迷惑になりますので、電源をお切りになるかマナーモードにしておいていただきますようにお願いいたします。
原則としてプラネタリウム上映中の立ち歩きも大変危険ですので、ご遠慮いただいておりますが、万一気分が悪くなったり緊急の場合には、足元にお気をつけて外に出ていただいてかまいません。その際の出口ですが、みなさんが入ってきたの左後の方の黒いカーテンをくぐって、左側のドアを押すと外にでることができます。
投影中は暗くなりますので、明るい今のうちにだいたいの方向、距離をご確認ください。

今回のプラネタリウムは「CDコンサート」ということで星空の下でのんびりと音楽を聞いてみようという内容になっています。普通、プラネタリウムというと星空の説明が主な内容になるのですが、今回は音楽を聞きながら気持ち良く眠っていただいてかまいません。

それでは、プラネタリウムの投影をはじめさせていただきます。

【3】投影開始
(1)パノラマ表示。
(2)昼光を下げながら、ブルーライト上げる。
(3)方位灯つける。
(4)風景説明

皆様の周りに見えてきました景色は大町市中心部からみた景色になります。
皆様の正面のほうをご覧ください。こちらに南と表示されています。大町市は松本盆地の北の端に位置しているため、南はちょうど松本市街地の方角になります。
今日は南の方角を向いて星空のご案内をさせていただきたいと思いますので、みなさまの正面が南であることを覚えておいてください。
次に向かって右手のほうをご覧ください。こちらの方には西と表示されています。
西の方角に見えている山は北アルプスの山々です。

*太陽表示
*方位灯消灯

今、西の空に出てきた丸い光は月ではなく、11月23日の午後3時半ころの太陽の姿です。この博物館は山のすぐそばにありますので、夕方になると太陽は山の影になって見えなくなってしまいますが、大町の市街地から見ると午後3時半ころの太陽はこのような位置に見えています。
それでは、太陽がでていては星空を見ることができませんので外の世界よりも一足速く今日の太陽に沈んでもらうことにしましょう。

(♪Enya Version♪)Shepherd Moons [8] (3:40)

(♪Togi Version♪)星空につつまれて [11] (5:11)

(日没操作開始)

(ペガスス座南中したところで日周停止)

現在、ご覧いただいている星空は11月23日の午後9時ころの星空です。
正面南の方角には秋の星空が輝いています。ここで、簡単に秋の星座をご紹介しましょう。

(秋の星座紹介)
正面のほうに赤い矢印がでてきました。この矢印が指す先をご覧ください。ここに4つの星が四角く並んでいるのがわかるでしょうか。この星はあまり明るい星ではないのですが、このあたりには明るい星がないため、秋の星空で簡単に見つけることができます。この四角形は「秋の四辺形」と呼ばれています。この「秋の四辺形」を使って秋の星空の代表的な星座をさがしてみましょう。

まず、「秋の四辺形」を含む西側の星をつなぐと「ペガスス座」という星座になります。
次に「秋の四辺形」の左上の星から北東の方角へ星をたどると「アンドロメダ座」、そして「アンドロメダ座」から北の方角へ行くとWの形をした「カシオペア座」といった星座を見つけることができます。
ここで一度「秋の四辺形」に戻りましょう。「秋の四辺形」の西側の2つの星を結んで南の地平線の方へ下がっていくと、明るい星が一つ見つかります。この星は秋の星空の中で一番明るい「フォーマルハウト」という名前がついている星で、「みなみのうお座」という星座に含まれる星です。

このように「秋の四辺形」を実際の星空で見つけることができると、いろいろな星座を探すことができるので是非試してみてください。
それでは、時間を進めて星達に動いていってもらうことにしましょう。

(♪Enya Version♪)Paint the Sky with Stars [12] (4:12)

(♪Togi Version♪)宙からの手紙 [8] (2:34)

(曲の間に、オリオン座が南中するように調整。)

(冬の星空紹介)
今、みなさんの見ている星空は、11月24日午前1時ころの星空です。向かって右、西の方角をご覧ください。先ほど紹介した「秋の四辺形」はまもなく西の地平線に沈んでいきます。代わりに正面、南の方角には冬の代表的な星座「オリオン座」が見えています。 冬の星空は、秋の星空とは対照的に明るい星が輝いています。明るい星にはそれぞれ名前がついていて「オリオン座」の左上の星は「ベテルギウス」、そこから東の方角にある明るい星は「こいぬ座」の「プロキオン」、そしてこの2つの星を結んだ真中あたりから地平線のほうに下がったところにある明るい星は「おおいぬ座」の「シリウス」という星です。
この3つの星を結んでできる三角形を「冬の大三角形」と呼んでいます。
また、「オリオン座」から少し上のほうには細かい星が集まっているのが見えます。この星は日本では「すばる」とも呼ばれている「プレアデス星団」という星の集まりです。

曲を聴きながら、冬の星々をごらんください。

(♪Enya Version♪)Anywhere is [4] (3:43)

(♪Togi Version♪)やさしい気持ち [2] (3:25)

(曲の間にブルーライトで少し空を明るくする)

曲を聴いている間に空が少し明るくなってきました。まもなく夜が明けるようです。
夜明けの様子をご覧ください。

(♪Enya Version♪)The Memory of trees [15] (4:16)

(♪Togi Version♪)CLOUD [3] (5:25)

(日出操作開始)

みなさん、おはようございます。11月24日の夜が明けました。
周りで眠っている人がいましたら、そっと起こしてあげてください。

今回のプラネタリウムの投影はこれで終了になります。

外へ出る際に席をお立ちになったら座席を上げて、忘れ物のないようにご注意ください。本日はプラネタリウムにおいでくださいましてありがとうございました。