第34回富士登山駅伝
2009/08/02(日)
No.2 レース当日
ここは3区樺澤レポートです
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5時に起きてホテルで朝食。6時にホテルを出発。1区・2区の選手で車1台、3区・4区の選手とサポーターで車1台に別れて各中継所に向かう。樺澤、大澤は馬返し上で車から降りる。馬返し上では普通に雨が降っていて運営側が設置したテントの下に場所を取りたかったがもうほとんど場所が空いていなかったのでテントとテントの隙間の少し雨が入ってくるところに潜り込んだ。時間が経つと濡れてきてしまうので自分で持ってきた傘も併用して雨を避ける。7時半くらいからコールがおこなわれて、8時になり「競技場をスタートしました」とアナウンスがあると緊張感も高まってきます。しばらくして悪天候のため山頂区はなしで5区までで折り返しという話が伝わってきました。山頂区の選手は走ることなく下山し5区の選手が7.5合目折り返しで走るようです。2区の選手が馬返し上に到着しはじめると道路脇でアップできなくなるので早めにアップをおこないます。
8時40分ごろになると上位のチームが馬返し上に到着しはじめて中継所で待機するランナーがだんだん減っていきます。残りのランナーが10人くらいになるととても心細くなり「早く来てくれ〜!」と思い始めたころようやくナンバーが呼ばれて新倉さん(2区)の姿が見えてきました。全力で走りきった新倉さんからタスキを受け取り序盤は抑え気味に入ります。中間の比較的坂が緩いところでしっかりペースを上げれたほうがタイムが伸びそうだと思ったので、序盤の少し急な坂は呼吸が荒くならないように走り、中間でしっかりペースを上げ、終盤の急坂は勢いで行くという作戦です。急坂に入ると少し前にスタートしていたWindRunBチームを捕えました。「ファイト!」と声を掛けて抜かします。しかし次の目標となるランナーがまったく見えません。呼吸がきつくならないぎりぎりのペースを維持して走っていたら1人に抜かされてしまいました。
中間の坂の緩いところでスムーズにペースを切り替えることができ抜かしていった1人の背中を追います。それでも少しずつ離れていっている感じでしたが、はるか前方に別のチームの背中が見えてきました。少し坂が急になったところで自衛隊の熱い応援に元気付けられ、そこからはけっこういいペースで前の背中が大きく見えるようになってきます。スカイラインから太郎坊への分岐の手前で1人抜かし、太郎坊に右折してから少し下り、それから激坂が始まります。応援に出ている自衛隊の「がんばれ!」という声援が自分にかかってから後方のランナーに「がんばれ!」と声援が飛ぶまでの時間がだんだん空くようになってきて差を広げているのがわかります。しかし前方にランナーは見えず最後は自分自身との戦いになりました。
試走のときに決めた激坂の一部は歩くポイントに来ましたがまだ力が残っている感じだったので走り切ることにします。ここでも自衛隊の熱い応援が続く。一度傾斜が緩くなってから再びきつくなる切り替えのところで少しがくっと来ました。少しペースは落ちつつも歩かないようにし中継所が見えてきたところからは腕を大きく振って力を振り絞り4区出島さんへタスキを渡す。時計を見ると25分26秒と目標にしていた26分(できれば25分台)を十分にクリアでき「役割は果たした」と満足した気持ちになりました。中継所ではすぐに東北大のサポーターの方が声をかけてくれ出島さんの上着と車のカギを渡してくれました。
太郎坊に置いた荷物から携帯を取り出すと去年3区を走った鵜瀬くんから「何分で着いた?」とメールが来ていたので、ちょっと自慢気に「手元で25分26秒」と返信しました。去年よりも2分近く速いです(笑)ここまでロードは3人とも去年の同じ区間のタイムを1〜2分短縮していて合計5分くらい速くなっています(区間は入れ替えているけどメンバーは同じです!)。馬返し上サポーターの大澤さんからは「さすが鉄(笑)!」(鉄剤注射で貧血治療した成果なので)とメールをいただきました。やっぱり山頂区はキャンセルになったようで9時半から下り(9区)のコールがおこなわれました。太郎坊での待機はチームの車が中継所の目の前にとめてあったので車の中から上位チームの下りのタスキ渡しが見れるくらいで快適に過ごせました。
上の区間から東北大のサポートの方が通過状況をメールしてくれていたのですが、白樺の2.8合下りのメールがなかなか来ないのでトイレに行って出てくると「62番!」と番号が呼ばれていました!急いで上着を脱ぎ中継所の目の前で待機してくれていた東北大のサポーターの方に渡してコースに出るともう出島さんが目の前まで来ていました(笑)もしもに備え一応アップして足を温めておいたので問題はありませんでした。

下りは登りと同様、中間の緩いところでスピードを上げたかったので最初の劇下りはあまり頑張らず足への衝撃を抑えるように走りました。すぐ後ろに1チーム足音が聞こえてきたので「抜かされちゃうかな」と思いましたが、劇下りが終わった後の短い平地とちょっとした登りでペースを上げて振りきることができました。重視していた中間の緩いところで後ろから速い人がやってきて抜かされてしまいましたが抜かされた後もそれほど差が開いていかなかったので自分も悪くないペースかなと感じつつ少しでも差を広げられないように走ります。前方に別のチームが見えてきて抜かしたのでプラマイゼロ。中継所まで残り1kmからもう一段階追い込んで無事にタスキ渡しをおこなうことができました。下りのタイムは14分10秒くらいで「おおっ!思ったよりだいぶ速い」とこれも満足。登りのときよりも前の区間のランナーを待っているチームが明らかに多くなっていてうれしくなりました。

自衛隊のトラックに乗って陸上競技場へ。上では土砂降りだった雨も市街地では止み気温も暖かい。陸上競技場の前で全員集合。荷物を片付け先に帰る出島さんを御殿場駅に送ってからみんなで昼ごはん。今年は山頂区がなくなったことで繰り上げスタートを回避できましたが山頂区のエース後藤くんが走ればチームの順位は確実に上がったので残念です。もっともそれ以上にこのレースに向けて準備してきた本人が一番悔しいはず。他のメンバーはそのことをわかっていて後藤くんが走れなかった分も全力で走ったはずです。そして今年はすべての区間で去年のタイムを越えることができました。去年は駅伝の後でみんなで書いたコメントが「くやしい」という言葉でいっぱいでしたが、今年は達成感や充実感のある言葉であふれました。
今回3区を走ってみて思ったこと。これでロード区間はすべて経験したことになりますが3区が一番面白かったです。単に貧血が治って調子に乗ってたからかもしれませんが(笑)3区は急なところ平らになるところと変化が大きいので、状況に対応した走り方にスムーズに切り替えられるかが重要だと思いました。登りに関してはロードの走りだけではなく不整地の走り方にもある程度経験のある人が走ると対応しやすいかもしれません。1区、2区は割と一定の斜度の坂道が長く続くのでパワー勝負ですが3区は戦略も必要だと思いました。
今回は雨で涼しかったため3区までのロードはタイムの出やすい環境でした。逆に4区から上は雨風が強く5区では低体温症になるランナーが続出した模様です。来年は例年通りの天候になり暑い中でロードががんばれれば山区間のタイムが向上する分で正規のコースでタスキをつなげることができるかもしれません。

山岳区間の区間タイム順位は計測できていないそうです。運営者も大変だったみたいです。

区間 スタート地点名 距離(km) 標高差(m) 区間タイム
(分:秒)
区間
順位
1 陸上競技場 5.48 184 24:49 78
2 青年の家 4.64 345 26:06 75
3 馬返し上 4.54 381 25:30 67
4 太郎坊 2.84 654 34:xx?  
5 二合八勺 4.24 1017 66:46  
6 七合五勺 4.92 618 キャンセル  
7 七合五勺 3.66 1017 13:03  
8 二合八勺 2.59 654 10:xx?  
9 太郎坊 4.54 381 14:03 54
10 馬返し上 4.64 345 15:27 71
11 青年の家 4.88 184 17:31 80
Team白樺(No.62)
成績
4時間4分6秒
総合順位(92/116)
一般順位(63/86)
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